2012年秋にフランスで生まれ、フランスのミュージカル界に大激震を与えたメガヒット作『1789 -バスティーユの恋人たち-』。
2016年4月の東宝版の上演に先駆け、潤色・演出の小池修一郎と、豪華舞台衣裳を身に纏ったキャストが登壇し、プレス関係者、そして一般オーディエンスの皆様が列席する中、製作発表記者会見が開催されました。
キャスト陣が語りました意気込みや、披露されたミュージカルナンバーのレポートをお届け致します。


≪ご挨拶≫ ※敬称略


小池修一郎
(潤色・演出)
「私も今、皆さんのすごいコスチュームに圧倒されています。フランス人が見ても「おっ」と思ってくれるクオリティに仕上がってきているのではないかと思います。この作品は、すでに宝塚でも上演されていますし、フランス版の舞台はDVDでも販売されていますのでファンの皆さんもすでによくご存知かと思います。フランス人が作ったフランス革命のミュージカルですので、私はものすごくシビアなものなのかなと思ったら、逆にフレンチロック、フレンチポップスの音楽的にノリのいいことを主眼として作られた、青春ものでもあり、恋愛ものでもあって。歴史色としては、最後に“人権宣言”というものを出演者みんなで語り謳い上げるというところが、作り手たちが考えるフランス革命。そのフランス革命の発端が人権宣言という形で表明されたということを伝えています。

その人権宣言は、歴史の教科書で習うにしても、私たち日本人にとっては身近なものではないです。
そのことは現在の表現の自由などに結びついていますが、日々、そのことを考えて暮らしているわけではないと思います。そういった権利について考えるひとつのベースメントが、当時のフランスの人々にはあったわけで、その中には思想家もいますが、農民のロナンが、革命家たちのたまり場であるパレ・ロワイヤルに流れ啓蒙され、逆に彼の存在が革命家たちにも影響を与えるというところが、この作品の面白いところでもあり、そして今日に繋がるところなのかなと思います。つまり、偉大な革命家を賛美する作品でもないし、滅び行くフランス王国、ブルボン家のマリー・アントワネットを中心とした人々の悲劇ということでもない。それらを全部織り交ぜて、そしてフランスという国が人権宣言を出した…そこに至るプロセス、そこにいた人々のことを描いているわけです。

そして、今回東宝版を上演するにあたって、新たにナンバーを追加するため打ち合わせでパリへ行っていました。その時のパリは平穏で、帰国から2週間後にあのテロ事件が起こりました。それ以降、世界情勢はどう変っていくのかというのを連日の報道を見ながら色々思うところがあります。そういう今の状況の中でこの作品を見ると、ここで謳われている人権というものに対して、ルイ16世やマリー・アントワネットたち当時の支配者にもこの人権はあったわけで、世界中の人々、宗教も人種も超えて、ひとつの社会を構成していくのだという根本の認識が盛り込まれていると感じます。これが、実はこれから私たちが向かっていかなくてはいけない大きい21世紀の課題なんだと思います。今の社会情勢の背景を考え改めて作品を思うと、様々な階層の人が同時に舞台に登場し、それぞれに主張しそしてこの物語の最後ではバスティーユの牢獄を襲撃し、門を開ける。この物語の中に込められているものは、恐らくは、21世紀のこれから私たちが生きていく中で、人権宣言がなされて、フランス革命があり、それが今の社会に繋がった…ということを、なんとなく「そうなんだ」と思うということからもう一歩先に、この作品から感じ、考え、そして私たちが未来に向かっていくことがひとつのポイント、礎になるという気が致します。私もあのテロ事件がなければ、この作品とこれからの世界を結び付けては考えなかったと思うのですが、日々変っていく世界について考えさせられる“厚み”がある作品だと思います。

この作品は、これだけ魅力的な出演者がいて、それぞれがオシャレでカッコいい音楽にノリ、カッコいいダンスを踊ると思います。あらゆる世代の方にアピールすることを目的として作られています。それが舞台の上でエキサイティングに描かれればいいと思っていますが、その先に何があるのか。目に刺激的で耳に面白くてカッコいい…ただそれだけではない、その中からもうひとつ何か汲み取れると、この作品を私たちが今やることの意味があると思います。これからの世界というものを感じさせてくれる…革命を乗り越えこれからどうやって社会と関わっていくか…皆さんと一緒に感じていくことが出来る作品だと思うので、そこを目指して頑張りたいと思います。よろしくお願いします。」



小池徹平
(ロナン役/Wキャスト)
小池先生ではなく徹平の方でございます(笑)。よろしくお願い致します!もうすでに少し起こっているのですが…現場での呼ばれ間違い・聞き間違い、この現場では覚悟しております(笑)!初めての帝国劇場。すごく素敵な、大きなステージに立てる喜びを噛み締めながら、演じさせていただきたいと思っております。今回Wキャストというのも初めてになります。自分が演じる役を客観的にみれる機会だったり、今までにない視野で自分の役に取り組めることをすごく楽しみにしています。素敵なミュージカルにしたいと思います。



加藤和樹
(ロナン役/Wキャスト)
このお話を頂いてすぐにフランス版の映像を見ました。自分自身、その世界にすごく引き込まれました。というのもワンシーン毎に、コンサートやフランス映画を見ているように豪華絢爛なところがあり、踊りもアクロバティックで、ナンバーも心が躍るもので、ワクワクした気持ちになりました。今回、小池先生がフランス版とも宝塚版とも違う色を付けられる東宝版『1789』になるということで、僕自身も楽しみにしております。
今回オリジナルナンバーも加わるとお聞きしておりますので、ミュージカル界に一味もふた味も違う革命を起こせる作品にしたいと思っています。



神田沙也加
(オランプ役/Wキャスト)
いよいよこの『1789』のお稽古が、そして本番が近づいているのだと改めて感じ楽しみな反面、身が引き締まるような思いです。皆さん仰っていますが、私もフランス版と宝塚版を拝見し、本当に音楽が素敵な曲ばかりで、いつも自分が歌わせて頂く曲はたくさん聴くのですが、この作品はそれだけではなく本当に素晴らしいものばかりで、皆さんが歌う曲も常に聴いています。音楽としてとても好きになった作品です。東宝版はどんな演出になるのか、また私がその中でどんなことが出来るのか自分でも発見していきたいと思いますし素晴らしい先輩方とご一緒出来ることも本当に楽しみにしております。そして小池さんとも初めてご一緒させて頂くので…徹平君じゃないですよ、徹平君とは10代の時にご一緒させて頂いています(笑)。初めて小池先生の演出を受けさせていただくので、勉強できればと思います。心から精進してまいりたいと思います」



夢咲ねね
(オランプ役/Wキャスト)
今日キャストの皆さんと初めてお会いして、本当に豪華な方たちとご一緒させていただけるんだなということで、すごく嬉しくて幸せな気持ちでいっぱいです。同時に、私が足を引っ張ってはいけないなという責任感も押し寄せております。私なりに精一杯頑張りたいと思っていますので、よろしくお願い致します。



古川雄大
(ロベスピエール役)
宝塚版を観て、とても楽しませて頂き非常に魅力的だと思いました。あの宝塚版がどう東宝版に変化するのかも楽しみですし、小池先生のご指導のもと、自分なりにロベスピエールという人物を掘り下げて、しっかり役割を果たしていきたいと思います。



上原理生
(ダントン役)
私、舞台上でよく革命に身を投じているのですが、ことごとく失敗しており、天に召されてしまうのですが(笑)、今回は歴史的にも成功を収める革命です。また、いつもは女っ気のない革命家が多いのですが、今回はあるので、こんなに革命家冥利に尽きることはございません…と、いうのは冗談で(笑)。小池先生が仰っていましたが世界情勢も色々有り、この革命家たちは最終的には革命をなしますが、なした先にどんな世界を夢見ていたのか、それをお客様に感じて頂けたら一番幸せなのかなと思います。史実ですので、尊敬の念をもって誠心誠意取り組みたいと思います。



渡辺大輔
(デムーラン役)
念願の小池先生の舞台に初めて立てるということで、決まった時は本当に心から嬉しかったです。素敵なキャストの方々とこうして大きな舞台に立てることを非常に嬉しく思っております。デムーランは、パリにあるパレ・ロワイヤルという場所で1789年の7月14日に“武器をとれ”とパリ市民に対して武装蜂起を説きそのことでパリ市民が決起し、バスティーユの牢獄を襲撃し、そこからフランス革命が始まっていきました。現在の世界情勢を考えると、同じようなことが起きてほしくないなと思いますが、それは今だからこそわかることだと感じています。お金持ちであればいいのか、貧しければいいのかというのは、昔の考えと今の考えは違う。そういう部分でも自分たちは責任をもって人間ドラマをしっかり大事にして演じていきたいと思っております。



吉野圭吾
(アルトワ役)
こんちわ(笑)!自分はブロードウェイ・ミュージカルやウィーン・ミュージカルはたくさん出ているのですが、フレンチ・ミュージカルというのは初めてです。どういう部分がフレンチなのか、それを見つけていきたいと思います。どういうところなんでしょう…なんかオシャレなかんじなんですかね?…ね?小池先生(笑)。楽しんで演じたいと思いますので、よろしくお願い致します。



坂元健児
(ラマール役)
秘密警察のラマールを演じます。…どう見ても(この衣裳では)すぐにばれてしまいそうな秘密警察ですが、どうやって隠していこうかなと悩んでおります(笑)。僕、最近はめっきり恋愛をする役が減ってきておりまして、ただ今回はオランプとの恋愛があるということなので!特にそこを頑張りたいと思います!



広瀬友祐
(フェルゼン役)
この作品に出演できる喜びと幸せに感謝し、そして責任も感じる共に、何か役者人生においても素敵な、意義のある時間になればいいなと思っております。また花總まりさん、凰稀かなめさんのお2人が演じられるマリー・アントワネットの恋人役ということで、こんなにも素敵な方の恋人役を出来ることを光栄に思います。贅沢な時間を堪能したいと思います。



花總まり
宝塚に在団中に一度、マリー・アントワネット役をさせて頂いたことがあるのですが、その時とは作品自体の雰囲気が全然違うので、今回は小池先生のご指導のもと、また新たにマリー・アントワネット役を作っていきたいと思っております。よろしくお願い致します。
(マリー・アントワネット役/Wキャスト)



凰稀かなめ
私事ですが、2015年の2月に宝塚を卒業し、今回が女優として初舞台となります。
17年間、男役として育ってきたので、不慣れなことばかりで皆さまにご迷惑をおかけしてしまうかもしれませんが、精一杯努めていきたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。
(マリー・アントワネット役/Wキャスト)


≪質疑応答≫
―今回“フレンチ・ロック・ミュージカル”ということで、帝国劇場で上演される舞台としても初めてのジャンルになりますが、楽曲や作品の印象や、他の作品との違いなどお聞かせください。

■小池徹平
僕も宝塚版を拝見させて頂き、全体的にカッコいいなという印象がすごくあります。勢いをすごく感じますし、他のミュージカルと比べるとどんどん歌で物語が進行していく分、歌ひとつひとつにパワフルさを感じます。ですので、演じる僕自身もパワーを出さないといけないと思いますので体力をつけて頑張ります。

■加藤和樹
ミュージカルというときれいに歌い上げたり、より感情を込めて歌う部分が強いと思いますが、『1789』はオーケストラではなくデジタルっぽいものだったりと、“今”を感じさせる楽曲が多いのでそこでのライブ感というものが一番の違いなんじゃないかなと思います。
もちろんミュージカルはライブなのですが、この作品はより“ロック”なので、その部分が強いと思います。

■神田沙也加
非常に良い曲ばかりというのは大前提として、さらにオシャレで洗練されているという印象を受けました。魅せ方、歌い上げ方にも独特の美意識をとても感じます。私自身もこの楽曲の世界の中でどういう風に存在しようかと今から楽しみにしております。

■夢咲ねね
私はフレンチ・ミュージカルにご縁があり、宝塚に入団した時からフランス版『ロミオとジュリエット』を見て、ずっとウォークマンで(そのナンバーを)毎日聴いているような生活を送っていたので、今回もフレンチポップスの作品に出させて頂けるのがとても嬉しく、ある意味心強く思っております。楽しみたいと思います。

■花總まり
ミュージカルの歌い方とポップスの歌い方では全然違いますが、特にマリー役は幕開きすぐに明らかに従来のミュージカルとは違うフレンチポップスだなと感じる歌を歌わせて頂きます。自分もそれに徹して、フレンチらしさを醸し出していけたらと思います。

■凰稀かなめ
以下同文なんですが(笑)、フレンチロックでノリが良い分、内面的な部分が軽くならないように努めたいと思います。


―ロナン役の小池徹平さん、加藤和樹さん共に帝劇初主演となりますがその意気込みをお聞かせください。

■小池徹平
帝国劇場は歴史のある劇場ですが、僕はまだミュージカルの経験も浅いですし、自分の中でも色々準備することはあると思いますが、稽古に入って、小池さんから教えて頂くこともたくさんあると思いますし、たくさん素晴らしい先輩方がいらっしゃいます。こんな大きな舞台ですし、とにかく現場で見て、吸収して、頑張りたいです。同じ役をやる加藤さんはミュージカルにもたくさん出演されているので、わからないことは恥ずかしがらず聞くのもいいと思いますし、感じたことを2人で、小池さんの力も借りて、素敵なロナンを作り上げられたらなと思っております。

■加藤和樹
僕も帝国劇場出演2度目で主演をやらせて頂くのですが、ミュージカル歴でいうと先輩方に比べるとまだまだですので、日々精進していきたいと思います。Wキャストの小池くんと、そしてキャストの皆さんとロナンという役を作り上げたいと思います。でも今見て頂いてもおわかりかと思いますが、お互い、タイプが全然違いますよね。そういったWキャストの違いも楽しんで頂ければなと思います。何しろ小池先生についていけば間違いないので、頑張っていきたいと思います。

≪歌唱披露≫

♪「サ・イラ・モナムール」/小池徹平、加藤和樹、古川雄大、上原理生、渡辺大輔




『1789 -バスティーユの恋人たち-』は、2016年4月11日(月)帝国劇場にて開幕です!