シアタークリエ ミュージカル『ビッグ・フィッシュ』

ティム・バートン監督の映画「ビッグ・フィッシュ」のミュージカル版ができたと聞いて、是非とも日本での上演は自分が演出したいと願ったのが3年前。そして、主人公エドワ―ドの慈英さん、息子・ウィルの浦井さん、妻・サンドラの霧矢さんはじめ素晴らしいキャストのみなさんと共に最高の家族劇ミュージカルを創ることが出来ました。演出者でありながら、私は毎回、慈英さんのラストの歌に込み上げる涙を押さえられませんでした。こんな経験は初めてです。

この作品が、12人のみで上演する別ヴァージョンで挑戦できるのは、新たな感動と出会える気がして今から心震える思いです。しかも、出演者は、ヤングウィルを除いて(年齢のため)全員同じという奇跡的なプロダクションです。

もうひとつの「ビッグ・フィッシュ」に出会えることを楽しみにしています。

白井 晃/演出

プロフィール:
演出家、俳優。京都府出身。早稲田大学卒業後、1983年~2002年、遊◎機械/全自動シアター主宰。演出家として独立後は、ストレートプレイからオペラ、ミュージカルまで幅広く手がけ、緻密な舞台演出で高く評価される。また俳優としても舞台・映像で活躍中。近年の主な演出作品に『Memory of Zero』『出口なし』『No.9-不滅の旋律-』『華氏451度』『バリーターク』、以降の演出作に19年4月『春のめざめ』、5月『恐るべき子供たち』、9月『怪人と探偵』など。第9回、第10回読売演劇大賞優秀演出家賞受賞。平成17年度湯浅芳子賞(脚本部門)受賞。第10回佐川吉男音楽賞受賞。第11回小田島雄志・翻訳戯曲賞受賞。2016年4月、KAAT神奈川芸術劇場芸術監督に就任。