稽古場日誌


10月12日(水)


舞台稽古。
劇場での大道具を確認し、音響のスピーカーから出るバンドの音と俳優の歌を合せて、照明を入れて芝居を合せていく。場面場面を細かくつなぐ転換と照明は俳優を交えて緻密に計算され具象化していく。とにかく、時間のかかる作業である。
1幕2幕ともそれぞれを4ブロックに分けて、1ブロックずつ稽古を進めていく。しかし、最終景の大道具の背景幕が、演出家のダメだしから修正を加えるために、一旦工場へ送り返されていた。その場面の舞台稽古の直前、背景幕はトラックで劇場へ向かっていた。舞台稽古を中断し俳優たちを楽屋に戻す。1時間の照明の修正が行われる。そこへ背景幕が届き、急いで吊り込み、照明を作る。俳優を呼び戻し、舞台稽古を再開する。最終景まで稽古が進むと、カーテンコールを作った。1時間半後、通し舞台稽古が行われる。
客席には、この芝居の関係者たちが座り、本番同様の通し稽古が行われる。11人の俳優がめまぐるしく展開する『ピアフ』のドラマに圧倒される。拍手する間も与えないほどの大竹さんの迫力の演技にのまれていたのだ。1幕が終わったとき大きな拍手があった。2幕の『愛の讃歌』ではそれまでのピアフをめぐる男たちの姿が思い起こされ、分厚い歌となり客席は圧倒された。そして、最終景南仏のプロバンスでピアフは生涯を閉じるとき、客席は涙した。



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