2011年9月13日、東京會舘 にてシアタークリエ10・11月公演 『ピアフ』の製作発表が行われました。当日は出演の大竹しのぶさん、田代万里生さん、碓井将大さん、山口馬木也さん、梅沢昌代さん、高橋和也さん、翻訳の常田景子さんがご登壇。公演に対する熱い意気込みを存分に語っていただきました。
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■ご挨拶
![]() 常田景子さん(翻訳) |
今回この作品の翻訳をいたしました。パム・ジェムスは残念ながら今年の5月に85歳で亡くなりました。彼女は活躍し始めた時代が遅く、70年代40歳代になってから世間に認められた人です。女性の生き方を深く描いた戯曲がないということに気付いた彼は、女性が生きていくうえで直面する問題を描き、イギリスでは確固たる地位を築きました。『ピアフ』という作品は元々70年代後半にロイヤルシェイクスピアカンパニーで初演された作品です。その後はブロードウェイでも上演され、その時にピアフを演じた女優はトニー賞を受賞しました。その時のバージョンと今回のバージョンはまた違っていて、2008年に再演されたバージョンであり、パム・ジェムス自身が書きなおして新しく作ったものとなります。日本初演で、もちろんピアフの一生を描いています。音楽がたくさん出てきますが出てくる音楽はどれもエディット・ピアフの持ち歌だったもので、そこが普通のミュージカルとは違う点だと思います。 |
![]() 高橋和也さん (ルイ・バリエ役) |
日本を代表する女優、大竹しのぶさんと初共演させて頂くということで非常に光栄です。今回はピアフのマネージャーの役なので、ずっとピアフを支え続ける男という役柄です。出来れば恋人役でラブシーンがあればもっと良かったのですが(笑) |
![]() 梅沢昌代さん (トワーヌ役) |
大竹さんとは親子を演じたことがありますが、今度は親友です。生涯つかず離れず、亡くなるときまで傍にいる、とてもいい人間です。トワーヌのセリフには恐ろしい言葉も随所に出てきまして、しのぶちゃんと良いキャッチボールができたらなと思っております。この台本はとても展開が早くてやる方はとても大変ですが、観てるお客様にとってはあっという間の時間だと思います。素敵な作品になると信じております。どうぞ楽しみにしていてください。 |
![]() 山口馬木也さん (マルセル・セルダン役) |
ボクシングをしたこともなければ、歌を歌ったこともなければ、今回男性陣は1人5役~6役くらいを演じることになるのですが、そういった経験もなく、どうしていいものなのかなと思いながらここにおります。実はぼく大竹さんとは随分昔に兵隊C役で1度だけ共演させてもらったことがあります。いつのタイミングで大竹さんに打ち明けようかと思ったのですが(笑)今回は恋人役をやらせてもらうということなのでとても楽しみにしています。台本を読んだときに本当にこんな情熱的な生き方ってあったんだなぁと思いました。みんなで力を合わせてこの作品を情熱的な舞台にしていきたいと思います。 |
![]() 碓井将大さん (テオ・サラポ役) |
ピアフの最後の恋人の役をやらせて頂きます、碓井将大です。僕は今19歳なんですが、この作品が10代最後の作品になると思います。歌稽古をやってみて、失礼な言い方ですが「皆さん本当にお上手だなぁ」と思いました。僕も舞台の上で歌を歌うということが初めてなのですが、皆さんに負けないように“ピアフの最後の恋人”をまっとうしたいと思います。大竹さんのことを強く抱きしめる、受け止めるような気持ちでギリシャ人の青年を演じたいと思います。 |
![]() 田代万里生さん (イブ・モンタン役) |
イブ・モンタンだけではなく、台詞のない役を含めて7役演じます。僕はミュージカルを中心にやってきたのですが今回の『ピアフ』はミュージカルでもなくストレートプレイでもない、演出の栗山さん曰く“音楽劇”ということです。この間ほぼ全員での台本読みがあったのですが、台詞芝居だけで進んでいく脚本なので僕にとってはとても新鮮です。先ほど高橋さんが、ラブシーンがなくて残念だとおっしゃっていましたが、僕はレイモンという役でもイブ・モンタンでも恋人を演じさせて頂きます。イブ・モンタンのイメージはすごく渋くてかっこいいというイメージでしたが、20代前半のイブ・モンタンを演じるので、どんどん役を深めていって新境地を開けたらいいなと思います。大竹さんとも今年の5月に初共演させて頂きましたし、栗山さんとも別の舞台で現在毎日ご一緒させて頂いています。共演者の皆様からもたくさんのものを吸収できることが楽しみです。 |
![]() 大竹しのぶさん (ピアフ役) |
ピアフを演じることができるなんて思ってもいなかったので、本当に夢のようです。ちょうど私が20歳の時に中村勘三郎さん(当時の中村勘九郎さん)に「この本を読んでみて」って渡されたのが「愛の讃歌」というエディット・ピアフの自伝でした。すごい人生を送った人がいたんだな、と思ったことを覚えています。当時のLPを買って歌も聴きました。なぜピアフの歌は人の心に響くのか、残るのか、芝居を通して答えを出せるように一所懸命演じたいと思っています。エネルギッシュでチャーミングな、どこにもいない女性を演じられたらと思います。頑張りますのでよろしくお願いします。 |
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■質疑応答
Q.ピアフのどんなところに惹かれますか?また好きな曲を教えてください。
常田景子さん:
何といっても「愛の讃歌」がとても好きです。本当にいい曲がたくさんあります。今回この戯曲から感じられるピアフの魅力というのは、破天荒な生き方をしているのに心なしかどこか寂しい、孤独だからこそ愛を求めていくという姿にあるんじゃないかと思います。、そういう面が「この人に何かしてあげたい」という気持ちを人々に起こさせたのではないでしょうか。
高橋和也さん:
芸術家としての才能、有無を言わせない歌唱力に尽きると思います。好きな曲、「愛の讃歌」はもちろんですがその他にも素晴らしい曲はたくさんあります。僕が今回1番楽しみにしているのは「ミゼリコード(神よ憐みよ)」という曲です。非常に重厚な素晴らしい曲です。
梅沢昌代さん:
ピアフの魅力は声だと思います。生き方としては数奇な生き方をしてらっしゃいますが、エネルギッシュなところと弱いところがあって、いろんな感情をいつもありのままに出していて、そんなところがしのぶちゃんにぴったりだと思います。好きな曲は「ミゼリコード」です。みんなで歌うで難しい曲ではありますが、劇場で響いたらきっと素敵だろうと思います。
山口馬木也さん:
才能ももちろんですが、彼女の魅力は深い愛情を持った女性だったという点にあると思います。曲は台本読みのときに感じたのですが、最後に歌われる「水に流して」という曲が気に入っています。初めての台本読みのときには拍手が起こるくらい感動的でした。
碓井将大さん:
僕自身、18ぐらいの時からハングリー精神を持ち始めました。去年ですが・・(笑)エディット・ピアフという人物は境遇や容貌に恵まれてはいませんでしたが、そこからのしあがってきたハングリーな点に僕は惹かれます。好きな曲は劇中には出てこないのですが「パダン・パダン」という曲です。皆さん是非聞いてみてください。
田代万里生さん:
やはり声と魂だと思います。大好きな曲は「水に流して」です。台本読みで全編を通してみて、大竹さんが立ち上がって歌った「水に流して」はすーっとまっすぐ心に入ってきました。ピアフの歌や声は誰にも真似できない声でしたが、彼女の歌は誰よりも人間的で人の心に突き刺ささると思います。フィナーレで歌われる曲ですが、皆さんにもこの気持ちを感じで頂きたいと思います。
大竹しのぶさん:
エネルギーと弱さ、全身でいつも生きている感じが素敵だと思います。歌は「愛の賛歌」もそうだし、「水に流して」もいい曲です。「後悔しない、今日から人生始まる」という歌のテーマが私の考えとも合っているので、一生そうやって生きていけたらいいなと思います。
Q.ピアフという題材は映画化・舞台化も多くされていますが、この作品独自の魅力を教えてください。
常田景子さん:
パム・ジェムスはピアフが歌手になるまでの辛かった子供時代というものを想起させるような描き方をしています。下品な言葉も出てきます。順風満帆にすんなりとシャンソンの女王になったのではなく、周りとの軋轢もありました。そういう点を描いたのが特徴ではないかと思います。
Q.実際に歌われてみての歌の魅力と難しさは?
大竹しのぶさん:
歌は本当に難しいですが、歌っているとエネルギーが湧いてきます。路上で歌っているところから戯曲はスタートしますが、歌っているとパリの路上に立っている自分が浮かんできます。歌うことによって生きているという感じがするし、不思議なパワーをもらえます。これからもっと練習して頑張ります。
Q.大竹さん演じるピアフにどんなことを期待しますか?
常田景子さん:
大竹さんのお芝居にかける情熱はすごく熱くて深いものがあります。大竹さんの女優としての存在の仕方は、ピアフの歌にかける情熱やエネルギーと似ているものがあります。台本読みのときの歌も「明日舞台に出てもいいんじゃないか」と思ったくらいなので、今から初日が楽しみでなりません。
Q.ピアフを演じる大竹さんのことをどう見ていらっしゃいますか?
高橋和也さん:
先ほども申し上げましたが、日本を代表する名女優です。今まで何度も大竹さんの舞台を拝見しましたし、僕がやっているお芝居にもたくさん来て頂きました。楽屋でお会いすることはあっても生の板の上で一緒に演技をするというのは初めてです。楽しみでしょうがないし、今からわくわくどきどきしています。
山口馬木也さん:
印象的にはチャーミングでかわいらしい方だと思っています。どういう思考回路で演技をされているのか分からないので、こういう方のことを天才っていうのかなと思います。稽古を見ながらちょっとでも勉強させてもらえればいいなと思うと同時に、構えすぎて恋人役ができなくなっても困るので、「大竹さんすごい!」と思っている点にたまには目をつぶりつつ頑張りたいと思います。
碓井将大さん:
失礼な言い方かもしれませんが、大竹さんは「狂気的な目を持っている」という印象です(会場笑)僕は映画でしか見たことがなかったので・・。実際には僕に対してもすごく丁寧に接して頂いています。舞台上でちゃんと恋人でいられるようにしたいと思います。
田代万里生さん:
僕はみなさんと真逆の印象を持っています。今年の5月に共演させて頂いたので、3カ月近く大竹さんと一緒にいましたが、とにかく毎日毎日にこにこしていて大竹さんの笑顔を見ない日はありませんでした。女優さんとしての大竹さんはすごく作り込んで稽古に来るというよりは、その時に感じたものをそのまま表現するという、まさにピアフと同じようなイメージを感じます。
Q.それを受けて、大竹さんいかがですか?
大竹しのぶさん:
皆さんに「本当はこんな人だったのか・・」と思われないように頑張ります。
Q.大竹さんから見た共演者の方々の印象を教えてください。
大竹しのぶさん:
【山口馬木也さん】山口さんとは以前共演したことがあったのに、なぜか「はじめまして」と挨拶をされました。「どうせ覚えてないだろう」と思っていたようですが、ちゃんと覚えていますよ(笑)。
【梅沢昌代さん】以前親子で共演させて頂いて、お芝居が本当に素晴らしい女優さんなので今度友達として共演できるのがすごい楽しみです。楽屋でも楽しくやりたいです。
【田代万里生さん】『スウィーニー・トッド』という作品でご一緒しました。本当に一所懸命で、共演者のみんなにも愛されてすごい優しくかわいらしい人です。
【碓井将大さん】10代ということで驚いていますが、恋人に見えるように頑張りたいと思いますのでよろしくお願いします。
【高橋和也さん】共演が初めてで、お芝居に対する情熱が舞台を見ていると分かるので、一緒に素敵な舞台を作っていきたいと思います。
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