シアタークリエ『ブラッケン・ムーア』

シアタークリエ『ブラッケン・ムーア』

キャストコメント

岡田将生
上村聡史さんの演出に興味があり、台本も魅力的だったので、「演劇」を学べるのではと思い出演を決めました。上村さんと色んなアイデアを共有し、この舞台を通してまた一つステップアップできればと思っています。木村多江さんとの共演は初めてなのですが、品があり古風で知的な印象の木村さんが息子を亡くした母親の役をどう演じるのか楽しみです。また、自分自身がこの公演中に30歳を迎えるので、その節目に舞台に立てるのは光栄なことですし、大切な舞台にしたいと思っています。ぜひ劇場でこのブラッケン・ムーアの真実を観ていただきたいです。
木村多江
主演の岡田将生さんはじめ、才能のある役者の方々とご一緒したかったですし、また、この作品の登場人物たちのような、哀傷に満ちて抜けだせない人たちの想いを伝えたくなったので、出演を決めました。共演者の方々とどんな化学反応が起こるか楽しみですし、公演に向けて、普遍的な人の心、止まってしまった時計の針を繊細に演じたいと思います。
益岡 徹
登場人物の対立、共感、過去の悲劇、秘密と真相の暴露、告白、そして最後の、、、、、サスペンスの面白さにあふれた本だったので出演を決めました。
テレビドラマや映画ではご一緒した事のある方がほとんどですが、舞台ではみなさん初めての共演です。演出の上村さんも初めてですので、皆さんと濃い時間を過ごすことになります。来年の夏の上演ですが、体調を整えて、良い初日を迎えられるように頑張ります。

演出家コメント

演出・上村聡史

■どのような作品を創り上げたいとお考えですか。

サスペンスというかミステリー、またはホラーといった背筋がゾッとする、お盆の季節にピッタリなお芝居になるかと思います。1937年の第二次世界大戦前夜のヨーロッパを舞台にした作品ですが、演出者として、今の日本でこの作品を上演できることに責任と喜びを感じています。そして、何よりも “想像”や“記憶”といった人間として誰もが持ちうる力を素敵に感じる作品にできるよう努めたいと思います。こう書くと「怖い話なの?」それとも「感動的な話なの?」と困惑されるかもしれませんが、それこそがこの作品の醍醐味で、是非とも、その魅惑的なバランスにご期待いただければと思います。

■出演者に期待すること。

物語のキーになるのはエドガーという10年前に亡くなった当時12歳の息子です。そのエドガーの霊が乗り移ってしまう、かつての友人テレンスに岡田将生さん、エドガーの母エリザベスに木村多江さん、そして、エドガーの父で実業家ハロルドに益岡徹さん。岡田さんには、怒号と悲哀を繰り返しながら現世に再生する魂の叫びを、木村さんには魂を救済する母性と喪失に取り憑かれた寂寥感を、益岡さんには家族への過ちという葛藤と、右傾化していく時代の畏怖に対峙する冷徹さを。これらの文芸的な詩情を、舞台芸術というライブで体現していただきたいと思いました。
そして、峯村さん、相島さん、立川さん、前田さんと、さまざまなタイプの作品で、的確にそのさまざまな劇世界を、声、身体を通し、お客様に真摯に伝える皆様に集まっていただきました。皆さんとは初めての仕事となりますが、演出者としては、この出演者皆がどういう化学反応を起こすのかが大変楽しみです。そして、この台本の面白さと相まって、物語を語る上で重要ともいうべき“静謐な熱量”を感じるアンサンブルになるのではないかと期待しています。

演出家コメント

アレクシ・ケイ・キャンベル(ALEXI KAYE CAMPBELL)

© Robert Viglasky

ギリシャ人の父親と英国人の母親のもと、ギリシャのアテネで生まれる。ギリシャ語と英語で教育を受け、ボストン大学で英米文学を学んだ後、演劇学校に入学するために22歳で英国に移り住む。俳優として長年キャリアを積んだ後、劇作家に転身。

俳優としてはロイヤル・シェイクスピア・カンパニー、ロイヤル・コート劇場、チチェスター・フェスティバル劇場など、英国全土の劇場に出演。

『プライド』は彼の戯曲の中で初めて上演された作品である。2008年11月にロイヤル・コート劇場で初演され、ローレンス・オリヴィエ賞(Outstanding Achievement in an Affiliate Theatre部門)と共に、ジョン・ホワイティング賞最優秀新作賞も受賞。またクリティクス・サークル賞(Most Promising Playwright 部門)も受賞している。『プライド』はその後オフ・ブロードウェイのMCC劇場でも上演された。

第2作『弁明』は、2009年6月にブッシュ劇場で初演された。ジョン・ホワイティング賞の最終選考に残ると共に、英国脚本家組合賞の最優秀演劇部門にノミネートされた。2018年秋にニューヨークのラウンドアバウト劇場で上演される予定。

第3作『信じる機械 - The Faith Machine -』は、2011年8月にロイヤル・コート劇場で初演された。

第4作 『ブラッケン・ムーア ~荒地の亡霊~』は、2013年6月にロンドンのトライシクル劇場で初演された。彼は現在、ワーキング・タイトル・フィルムズ社のために本作の映画化に取り組んでいる。

第5作『サンセット・アット・ザ・ヴィラ・タレイア』は英国国立劇場からの委嘱作品で、ロンドンのドーフマン劇場で上演された。

彼の作品はドイツ、スウェーデン、ベルギー、スイス、オーストラリア、ブラジル、韓国、米国各地など、世界各国で上演されている。

ヘレン・ミレンの主演によりBBCフィルムズとザ・ワインスタイン・カンパニーが制作した「黄金のアデーレ 名画の帰還」は、彼が脚本を執筆した初の映画作品である。

『ブラッケン・ムーア ~荒地の亡霊~』は、彼が再訪を待ち望んでいる国である日本での4本目の上演作品になる。現在ロンドンに在住。