STORY

女王がいた客室


本当だよ・・・
このホテルの従業員は皆、ロマノフ王朝の生き残りなんだ
嘘じゃないよ!
パリへ亡命してきた貴族達なんだ・・・
ポーターは伯爵家執事
フロントクラークは男爵
包丁を磨いているシェフは近衛連隊長なのさ
嘘だと思うなら、コンシェルジュにぶつかってみなよ
きっと馬鹿に礼儀正しくお辞儀をするはずさ・・・・

20世紀初頭のパリを舞台に、
ロマノフ王朝最後の生き残りとなった貴族たちが織り成すヒューマンドラマ。
それは、アナタがきっと宿泊したくなるホテル。


アレクサンドル・パーレン
「宿泊すると願いが叶うホテル」と言われているホテル・バッサーノのコンシェルジュ。NOと言わないコンシェルジュと呼ばれている。10年前のロシア革命から亡命してきた貴族。かつての身分を隠し、今ではただの従業員に成り下がっている。元の貴族に戻るのが夢。



マイカ・デミドフ
かつてのロマノフ王朝の貴族。ロシア革命の時財産も爵位も失い、今ではマダムの召使いのようなことをしながら生きている。女にモテ、ギャンブルと酒が好きなプレイボーイであり、キレもの。ロマノフ家が存続していたら、さぞいっぱしの外交官になっていたであろう。



エレオノーラ
ホテル・バッサーノの客室係。やる気のない従業員。ホテルのことは何も知らない。売れない役者で、ホテルで働きながら夢を追いかけている。天真爛漫な性格で、勝気。ロシア革命のことも知らず、帝政ロシアのこともあまり知らない、いわゆる新人類。謎のマダムに気に入られて、振り回されるようになる。



マダム
黒いベールで顔を隠している老婆。実はマリア・フョードロヴナ。ロシア皇帝アレクサンドル3世の皇后。現実逃避し妄想の世界に生きており、そのせいで周囲から孤立し孤独に生きている。ロマノフ王家の風格を持つ最後の貴族。

キャスト 竹下景子(全公演出演)