「ラグタイム」は、俳優人生の後半に入った私の“基調“となる作品です。
1998年、ブロードウェイの初演を観劇した際、アメリカ社会の闇を浮き彫りにしたストーリー に衝撃を受けつつも、奏でられる一音一音に感動し、音楽に心がすっぽり囚われました。「どの役でもいい!ぜひこの世界に入りたい」と思ったものです。
それから25年、日本初演がようやく叶いました。
音楽への想いは変わらないものの、私は、多様性を問うテーマに大きく引き込まれていました。
ターテ役を演じながら沸き起こった幾層もの感情たちが、強烈な磁力となって私をラストシーンに導いていったのです。
子供達に託す未来に夢と希望を抱き、仲間たちと共に歌い上げる最後の楽曲。
私たちは、本当に自信をもって彼らにバトンを渡せるのか?
それは、「ラグタイム」の舞台設定である100年前も現在も変わらぬ不安であり、今の日本にも通じる大事な課題だと思います。
この作品を再演する意味はそこにあるのかな、と。
演出の藤田俊太郎さんをはじめとするスタッフ、そしてキャストの皆さんと、じっくり丁寧に掘り下げていきたいと願っています。











