京の都には、あの服部半蔵の子孫がいるらしい
そんな噂を聞いた仏生寺弥助は、早速十二代目 服部半蔵に弟子入りを申し込む。
驚いたのは服部半蔵である。
服部半蔵・・・それは代々世襲される名前であり
一般的に知られる服部半蔵は二代目である。
この物語の主人公は「昼行灯」とバカにされる
十二代目の服部半蔵’正義’なのである。
忍術など使えぬぞ・・・・
ご先祖様とは違う・・・・
それは、この服部半蔵の名を背負ってきた二代目以降の全員が口にしてきた言葉である。
しかし、あまりに大きすぎる先祖の名前
無能、お荷物と謗られ続けながら
耐え「忍び」、阿呆を演じてきた先祖たちの苦悩を一身に背負い
仏生寺弥助との出会いから、人生が変わり始める。
幕末動乱の最中、服部家が隠し続けてきた最後の忍術が始まる。
- 服部半蔵(十二代目当主 服部半蔵正義):山口勝平【佐幕派】
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二十一歳で元服して服部半蔵を襲名し桑名藩家老となる。先祖は有名な、あの”服部半蔵”だが、その息子の代から落ちぶれ始め、放浪のあげく桑名藩に拾ってもらった。「服部家には、一子相伝の秘伝書がある」という噂もあるが、曰く「十二代目ですよ? 忍術など、とうの昔に継承されていません」。その言葉通り、何か特殊な能力を見せることもなく、武術もとりわけて優れているわけでもない。明るく、人当たりも良いため人望は厚いが、「影(忍のこと)ではなく昼行灯(昼間に行灯をつけても、その明るさは役に立たないという意味)」と陰口を叩かれている。愛されてはいるが、先祖が偉大すぎるためにその比較でからかわれてもいる男。仏生寺弥助に慕われ、弟子にして欲しいと懇願されるところから、血なまぐさい幕末の動乱に巻き込まれ、服部家最後の大仕事をすることになる。
- 松平定敬:高木渉【佐幕派】
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徳川家康の子孫。伊勢国桑名藩主・京都所司代であり、新選組を預かる会津中将松平容保は兄弟。服部半蔵の主であるが、同時に竹馬の友でもある。元々、桑名藩ではなく外戚のしかも八男から養子に入ったため、心細い幼少期を服部半蔵に救われ、後に家老として大抜擢する。豪快で頭脳明晰である。
- 桂小五郎:石川界人【尊皇攘夷派】
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神道無念流免許皆伝であり、練兵館において仏生寺弥助と同門である。よく言えば清廉潔白、悪く言えば頭が硬い。毛利元就の末裔。仏生寺弥助に竹刀を渡し、彼の才能を磨いた男。
- 高杉晋作:立木文彦【尊皇攘夷派】
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柳生新陰流免許皆伝。桂小五郎の無二の親友。氏素性にとらわれない自由な発想を持ち、奇兵隊を作った張本人。
仏生寺弥助の天才的な剣の腕を見抜くも、自尊心の無さと変節漢であることも同時に見抜いている。
- 岡田以蔵:朴璐美【勤王攘夷派】
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小野派一刀流や鏡心明智流剣に学ぶが、免状を持たない土佐の人斬り。口数も少ないが、腕は沖田総司に劣らない。
同じく、無学で無教養な仏生寺弥助が人斬り家業から抜け出そうとしているのを許せない気持ちでいる。
- 沖田総司:緒方恵美【佐幕派】
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天然理心流・北辰一刀流免許皆伝。言わずと知れた新選組きっての天才剣士。天真爛漫でいながら、隙のない洞察力で攘夷志士達を追い詰めてゆく。
- 仏生寺弥助:岡本信彦【?派】
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神道無念流免許皆伝。斎藤道場の閻魔大王と呼ばれている。
明治になってから「幕末で最強だったのは誰か?」と問われれば、当時の剣士たちは「仏生寺弥助である」と答えたという。百姓出身で神道無念流道場の風呂焚き坊主から、わずか二年で免許皆伝になる(土方歳三は天然理心流の皆伝はとれていない)。服部半蔵の存在を知り弟子入りをする。文字も読めず、学もないが、左上段からの一撃を避けられたものはいない。